
新島オープンウォータースイミング大会
活動者:三澤麦リチャード
天候・環境
天候:晴れ
会場環境:屋外競技
活動の概要
帯 同 先 :遠泳大会
主な役割:救護対応
対応人数や傾向:1日で10数件の対応(クラゲによる刺し傷多数)
今回、東京都の島嶼部に位置する伊豆諸島の1つである新島で開催されたオープンウォータースイミング大会に救護担当として参加させていただきました。地元住民のみならず島外からも多くの参加者が集まる島でも有数のイベントの1つになります。海に囲まれた新島ではカツオノエボシと呼ばれるクラゲが夏季、特に5月から9月頃に多くみられ大会当日も複数のカツオノエボシが確認されていました。実際に当日救護テントを利用した大半の方が遠泳中にカツオノエボシに刺されたとの訴えでした。
クラゲに刺された場合の対応についてはまだエビデンスの確立されていない部分も多くありますが「 Jellyfish Stings:A Practical Approach #2」では、刺された部分を45℃の温水に20分間浸すことで局所的な疼痛を緩和させることが出来たと示されています。実際に現地の島民の方々は、昔からクラゲに刺された場合は海岸近くにある「湯の浜露天温泉に入浴する」ように言われており、島民の皆さんの生活の知恵が垣間見えるエピソードでした。ぜひ皆さんも新島でクラゲに刺された際には新島村診療所を受診することはもちろん、豊かな自然の中で温泉も一緒にご利用いただけたらと思います。
反省・今後の課題
クラゲ刺傷に対する対応方法について学ぶことが出来た。今後は開催場所特有の救急対応例にも着目して学んでいきたいと思う。
#1 新島オープンウォータースイミング大会 大会要項 https://www.mspo.jp/pdf_files/2025/nw25youkou.pdf
#2 Lakes NA, et al. Jellyfish Stings:A Practical Approach. Wilderness & Environmental Medicine. 2015;26(3):422-429.
#3 新島村観光案内所 湯の浜露天温泉 https://niijima-info.jp/spot/2390/

