Columnコラム

成長期予測

上村公介

~成長期の予測・把握について~

 このテーマに最初に興味を持ったのは、今から8年ぐらい前の外来でした。ケガをして来院する子どもたちの中に、あまり楽しそうに運動していない子や、体格の小さい子が一定数いて、1〜3月生まれの子が多かったり、いわゆる晩熟傾向の子が多い印象がありました。

 ちょうどその頃、アスリートには4〜6月生まれが多いことや、学力やメンタルなどにも生まれ月との関連が示唆されている論文を読んで、「環境要因の影響は思っている以上に大きいのか?」と感じるようになりました。

 何かできることないかなーと思っていた時に、あるスポーツチームのメディカルチェックで中学3年生の子のエコーで骨の状態を確認したところ、その年齢であれば、ある程度進んでいるはずの骨成熟がかなり不十分な子がいました。まわりの1年生よりも進んでいない…。話を聞くと、保護者も成長期が高校生になってからで遅かったとのことで、本人もまだ声変わりがなく、陰毛の発現もない状態で、小学校高学年のような体格でした。

 実際に競技の場面では体格差で当たり負けしてしまい、ケガも多く、中学生になってからは半分くらいしか運動ができていないとのことでした。本人からも「高校ではスポーツをやめようと思っている」という言葉があり、強く印象に残りました。

 この経験をきっかけに、「成長のタイミングを現場で手軽に把握できれば、何か状況を変えられるのではないか」と思い、2019年頃から研究を始めました。

 本当にニーズがあるのか、あるとすればどんな形で求められるのか、それを確かめるために実装してみることにしました。

 成長期の個人差については、将来的な所得やメンタルヘルス、学歴、幸福度、健康などとの関連が示唆されている領域でもあります。
 だからこそ、できるだけ早い段階からその子の成長の特徴を理解し、関わり方を少し工夫することで、長期的に何かプラスの変化を生み出せないかと考えています。

まだまだ小さな取り組みですが、チャレンジしていきたいと思います!

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