Columnコラム

2025年 菅平 SAFEプロジェクト+診療

報告者:湯浅駿

環境

会場環境:標高1,200~1,500mの高原地帯

活動の概要

帯同先 :菅平高原

主な役割:
・SAFEプロジェクト(AED・救急体制整備、救急車同乗)

・クリニックでの外来診療

菅平高原は長野県北東部、標高1200-1500メートルに位置する高原地帯です。 夏場には50万人を超えるラガーマンが集まる、ラグビーの聖地としても有名で、100面を超えるグラウンドで、高地かつ避暑地という利点を活用し、練習が日々行われています。 頭頚部外傷や筋骨格系のトラブルの発生数も多く、夏場の合宿が行われる時期には医療のニーズも高まります。 私たち順天堂大学総合診療科は、夏の合宿の最盛期に、菅平へ医師を数年前から派遣しています。 主な活動内容は2つで、SAFEプロジェクトとクリニックでの外来業務です。

<SAFEプロジェクト>

 SAFE(Sugadaira AED for Everyone)プロジェクトは日本ラグビーフットボール協会の支援の下で運営している、自動体外式除細動器(AED)普及プロジェクトです。プロジェクトにより菅平は全てのグラウンドにAEDが配置されています。 このプロジェクトから派生する形で、民間救急車を菅平高原に配備し、各グラウンドでの傷病者発生時に出動できる体制も整備しています。民間救急車には救急救命士の他に、医師や看護師も同乗し、各グラウンドでトリアージと初期対応を行っています。 私が救急車に同乗した2日間は、各チームの移動日と重なっていたこともあり、出動件数は1日1-2件ほどと少なめでした。チーム数が増えるお盆の時期には1日10件近く出動することもあります。 頭頚部外傷の傷病者が発生した際に、グラウンドへ向い、現場でトリアージを行います。近くのクリニックまで搬送するか、40分かけてCTやMRIが実施できる病院まで搬送するかの判断が求められます。脊椎損傷の疑いがある場合は、救急救命士と一緒にバックボードへの固定を行ったりと、普段の診療とは異なるスキルが求められる活動です。 ホームページもあるため、ぜひ確認してください。 https://prj-spo.w.waseda.jp/spo/index.php/resources/safe-project-2022/

<クリニックでの外来>

菅平での最終日はクリニックで外来診療を行いました。 前述のように、多くの外傷が発生し、ウォークインや救急車でクリニックを受診します。1日の勤務で10件を超える骨折や、脱臼、肉離れ、裂創など外傷を数多く経験できます。 また整形疾患に限らず、ハチ刺されによるアナフィラキシー、帯状疱疹、BPPV(良性発作性頭位めまい症)、蜂窩織炎などの感染症疾患も幅広く受診します。 ハチ刺されに対しての対応、合宿地での帯状疱疹の感染対策、CT/MRIが撮影できない環境でのめまい診療など、総合診療医としての実力が試される環境でした。

<まとめ>

私たちの存在により、少しでも安心してプレーできる環境を整備できるよう、今後も菅平との関わりを続けていきたいと思います。 最後になりますが、菅平はケバブやハンバーガー、ソフトクリームなどのグルメも名店が揃っています。 中でも「馬刺し ふじや」の馬刺しは菅平に来たら是非とも食べていただきたい絶品です。また来年も丈夫な胃袋と一緒に菅平に行きたいと思います!

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